【インタビュー全文】2021年開幕は藤浪晋太郎投手に決定!
びっくりするニュースが飛び込んできました。
2021年の阪神タイガースは開幕投手を藤浪晋太郎投手に決めたと発表しました。プロ9年目、もちろん初の大役です。
昨シーズンは本当に大変な年でした。新型コロナウィルス感染が発覚し、さらには故障もあって実戦復帰は大幅にずれ込み。それでも中継ぎに回ってからは160キロを連発し、僕も相当に驚きました。このままリリーフとして活路を見出すのかと思いきゃ、最終盤には先発に再復帰。勝ち星には恵まれませんでしたが、この時の投球は圧巻で先発投手としての可能性を再認識させてくれました。
YouTubeのタイガース公式チャンネルに藤浪投手のインタビューが公開されていたので、発言内容を文字に起こしてみました。
―初の開幕投手、藤浪投手にはいつ伝えられたのでしょうか
藤浪「おとといの残留練習中に監督から言われました。」
―その時の詳しい状況を教えていただけますか
藤浪「練習していて上がったら、そういう連絡をいただいた形です」
―藤浪投手の中で驚きはありましたか
藤浪「驚きしかなかったですむしろ。開幕ということが自分の中で全くと言っていいほど頭になかったので、ただただ驚いたっていうのが一番です」
―告げられた時は矢野監督からどんな言葉があったんですか
藤浪「矢野さんは遠征に行っていたのでその時は特になく、帰ってから直接会って伝えたいという話だったので、その時は特になかったです」
―矢野監督が帰ってこられてどんな言葉がありましたか
藤浪「今日お話させていただいたんですけど、『開幕でいくから』と。『大山がキャプテンをやったり、近本が選手会長をやったりと、お前たちの世代で強いタイガースを引っ張っていってほしい』そういう形で話しました」
―開幕投手というのを聞いてどんな気持ちが芽生えましたか
藤浪「ビックリっていうのがありますし今でも驚いていて、ちょっと驚いているっていうのが自分の中にあって、どういう気持ちでってのがが考えきれてないというか、追いついていない状況です。真っ白まではいかないですけど、落ち着かない感じですね」
―藤浪投手にとって開幕投手は特別なものがありますか
藤浪「自分自身はそんなに考えたことがなかったですし、自分が成績を出していたときも能見さんだったりメッセンジャーだったりいたので、あまり開幕投手について考えたことがなかったですけど、やはりチームの顔ですし責任ももちろんあると思っています」
―開幕投手ということは今シーズン先発の軸としての活躍が期待されると思うのですが
藤浪「期待しているって話も頂いたので結果を示したいですし、せっかく選んでいただいたので頑張りたいと思います」
―キャンプからここまでご自身の手応えはいかかですか
糸井「サイコー!!」
藤浪「(笑) ここまではいい感じで来ているので、自分の課題ややりたいことができているし、まだオープン戦もありますし、自分のやるべきことをしっかりやって過ごしていきたいと思います」
―今、糸井選手も通りましたが(開幕投手について)周りから声をかけられたことはありましたか
藤浪「『開幕やな』『頑張れよ』『おめでとう』と言っていただく事が多いです」
―ワインドアップだったり、投球フォームの改良だったりここまでは順調に来ていますか
藤浪「そうですね、今のところはフォームだったり技術的なところは順調に来ているんじゃないかと思っています」
―開幕のスワローズ戦ですけど藤浪投手はどんなピッチングを見せたいですか
藤浪「チームに勢いがつくような投球がしたいですし、打たれる打たれないはあると思いますし、苦しい場面はあると思うんですけど、なんとかこう粘っていい形でチームを勝利につなげたいと思っています」
―藤浪投手のピッチングを楽しみにしているファンの方にメッセージをいただけますでしょうか
藤浪「せっかく開幕に選んでいただいたので、楽しみにしてくださっている方も多いと思いますし、しっかりと結果を出せるように頑張りたいと思います」
『大山がキャプテンをやったり、近本が選手会長をやったりと、お前たちの世代で強いタイガースを引っ張っていってほしい』
矢野監督めっちゃ良いこと言いますね……高卒、大卒、社会人と入ったタイミングは違いますが、この3人は同い年なんですね。
インタビューからも分かる通り、藤浪投手本人も驚いているようです。それもそうでしょう。昨季の阪神は西投手と秋山投手が2桁勝利を達成、西投手と青柳投手が規定投球回数に達していて、一般論で言うならこの3人が候補になるはず。僕もそうだと思っていました。てかよっぽどのことがない限り西投手かなと。
藤浪投手を選んだ矢野監督やチームの思いを想像してみることにしました。
大事な開幕だからこそ、彼を信じて託したのだと思います。ここ2年間で挙げた勝ち星はわずかに1つ。でもそれがなんだというのでしょうか?
僕自身、藤浪には「さほど重要じゃないローテの順番でひっそり投げて、それで気づいたらローテ完走していた」くらいのつもりで頑張ってくれたらと思っていました。彼にとって注目や重圧が重荷になるんじゃないか、って。でも矢野監督やチームはそう考えているわけではなかったようです。
スタートダッシュを成功させるために、優勝するために、藤浪投手の力が必要だ
きっとこんな風に考えていたのではないでしょうか。
僕も考えを改めます。藤浪投手はチームの中心になりうる存在ですし、そういう役割を与えることで彼自信もチームも良くなっていく。
タイガースがペナントの頂点を手にした時、その中心に藤浪投手がいる。
そんな光景が見られることを信じています。