それでも僕は書き続ける!!

1996年生まれの阪神ファン。プロ野球や日々の感情を文章に表す楽しみを感じながら気ままに書きます

良い場面で回るのは信頼の証【7/12 対横浜戦◯】

大山のインスタグラムが削除されている。


4番を外れて数試合経った頃だろうか、大山悠輔のインスタグラムのアカウントがなくなっていた。

 

頻繁に更新されていた訳ではないが、実直な人柄が伝わってくる大山のインスタは、ファンにとって楽しみのひとつでもあった。

 

「打順が下がっても打てなかったときには、コメント欄に心無い暴言がたくさん書きこまれた」
そんなウワサも聞くが、アカウントがなくなってしまった今、それも確かめようがない。
そもそも悪口が理由でインスタを削除したのか、野球に集中したくて削除したのか、本当の理由は大山本人にしか分からない。

 

でも、もし、無数の罵詈雑言を見た大山の心が悲鳴を上げていたとしたら……想像するだけで悲しくなった。


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ずっと不思議に思っていることがある。
なんで良い場面で大山に打順が回ってくるのだろう。

 

今さら語るまでもないが、野球というスポーツは最も優れた打者が4番に入る。
打順の構造などいろんな要素があるが、走者を置いた場面で4番打者にまわってくるのはもはや当たり前のことだ。

 

だが大山は4番を外れても良い場面で回ってくる、僕の思い込みかもしれないが、そんな風に感じられた。

 

6番に打順を下げた2019年の対広島戦では、当時クローザーを務めていたG.フランスアからプロ初の逆転サヨナラホームランを打っている。

 

7番でスタメン出場した今年7月8日の対ヤクルト戦も、8回表に同点のチャンスで回ってきたのは大山だった。
この日、大山は試合を決める3ランホームランを打った。

 

打順を下げるのは、プレッシャーのかからない場面で気楽に打ってもらおうという意図があると聞く。
じゃあ大山にとって、打順を下げることはリフレッシュになっているのだろうか。どんなに打順を変えてもチャンスで大山に回ってくる。
ここぞの場面で結果が出なくて、新聞で厳しいことを書かれることもあった。

 

9回に4点を取って逆転サヨナラ。こんな試合滅多にあるものじゃない。


しかもこの回の安打は全部シングルヒット。打席に立った選手が次のバッターへ、また次のバッターへ。

 

そして、つながった打線は4番・大山悠輔にまわってきた。

 

そうか、そういうことか。
良いところで大山に打席が回ってくるのは、チームのみんなが大山に期待しているからだ。

 

これまで何度もチームを救ってきた、その信頼の証なんだ。

そして、大山は期待に応えた。プレッシャーも半端じゃなかったはず。でもそれにも打ち勝った。


チームに勝利をもたらす最後の1点、それは大山のサヨナラタイムリーによってもたらされた。


お立ち台にあがった大山はこんなことを話していた。「いまここには僕一人立ってますけど、本当にチーム全員の勝利だと思うので」

 

チームを第一に考える大山らしい、あまりにも大山らしい言葉だ。

 

でも、あえて言わせてほしい。
今日の試合を決めたのは大山だ。


みんな大山が決めてくれると信じてるから、打線がつながったんだ。 

 

決めたのが大山で良かった。
顔をくしゃっとさせて喜ぶその表情、その笑顔がずっと見たかったから。