それでも僕は書き続ける!!

1996年生まれの阪神ファン。プロ野球や日々の感情を文章に表す楽しみを感じながら気ままに書きます

チームを勝たせる4番打者へ 大山悠輔

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バース・掛布・岡田をリアルタイムで知らない僕は、4番に金本知憲がいるタイガースを見て育った。筋骨隆々の体から繰り出される豪快で鋭いスイング。どんなときでも試合に出続ける強い肉体。無数のプレッシャーに打ち勝つ精神力。どれをとっても最高のバッターだった。

 

今年のお正月、スポニチから金本前監督と大山悠輔のロングインタビューを公開された。大山は金本「監督」がドラフト会議で指名した選手だ。テーマは「4番道」。

このインタビューで金本は、4番打者として大切にしてきたことをこのように語っている。

 

「良い場面で打ってチームを勝たせるという気持ちしかなかった。4番として大切なのは、ここ一番で打つことしかない」

【新春対談 金本前監督―阪神・大山(1)】「どこで打つか。勝利打点は一つでも多く、こだわりたい」― スポニチ Sponichi Annex 野球

 

金本はいつでも僕らファンの期待に応えてくれた。どんなにすごいピッチャーが相手でも、金本が打席に立てばなんとかしてくれる。チームに逆風が吹いていようとも、金本が全てを跳ね返してくれた。

 

 

 

バンテリンは体のコリは取り去ってくれるが、タイガースの重苦しい雰囲気は取り去ってくれなかった。ナゴヤドームからバンテリンドームナゴヤに名前が変わったくらいでは長年の苦手意識は消えっこない。

先発が好投してくれるが、それ以上に点が取れない、援護できない。悔しいけど、この球場では何度も見た光景だ。

 

負けたらドーム3連敗となるこの日の試合。4番がやってくれた。

「4番として大切なのは、ここ一番で打つこと」。

初回、大山がドラゴンズの福谷浩司から先制打を放つ。鋭い当たりがレフト前まで飛んでいった。重苦しい雰囲気が少し消えた。

 

さあ、まだまだ行こう。

5回、持ち前の強いスイングで捉えた打球は高々と舞い上がった。今季初先発のチェン・ウェインを援護する3ラン。試合開始まで漂っていた悪いムードを、大山が吹き飛ばしてくれた。会心の当たりを見つめる大山。スラッガーだけに許された特別な時間だ。

 

今年のタイガース打線は好調だ。

ゴールデンルーキー・佐藤輝明はもう7本もホームランを打っている。J・マルテ、J・サンズの両助っ人は豪快な打球と明るいパフォーマンスでチームを盛り上げてくれている。でも、数字には現れないが、4番とそれ以外の打順では、背負っている重みが違う。

彼らがベストパフォーマンスを発揮できているのは、4番の大山がその重責を背負っているからだと、僕は思う。本当に頼もしいバッターだ。

 

先述の金本前監督・大山のインタビューで、大山は「4番として目指す姿」についてこう語っていた。

「どの場面で打つかが大事。勝利打点は一つでも多く取りたい。その分、チームが勝ったことになるので、その数字はこだわりたい」

 

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大山が12球団トップとなる今季6度目の決勝打点を挙げて、バンテリンドームでの連敗を7で止めた。

 

 

 

 【おまけ】

この試合、チェン投手が登板するということで台湾の野球ファンにも注目されていたみたいです。そして大山選手が白星を引き寄せる大活躍。ネットではこんな風に書かれていました。

大山台灣之友確定

 

台湾のみなさん、チェン投手と一緒にプレーする頼れる4番のことも応援してね!