それでも僕は書き続ける!!

1996年生まれの阪神ファン。プロ野球や日々の感情を文章に表す楽しみを感じながら気ままに書きます

阪神ファンの僕がオールスターに出場するタイガースの選手を紹介する その1

 

 例年の夏の暑さとは程遠い7月となっていますが、オールスター開催の日が近づいて、夏の訪れをたしかに感じているとびたです。


 さて、今年のオールスターは阪神タイガースから全部で6人の選手が出場することになりました。自分の応援するチームの選手はもちろん、他球団の選手も気になっているプロ野球ファンも多いのではないでしょうか。
 そこで、阪神ファンの僕から見たオールスター出場選手のすごいところや、試合の日はぜひここに注目してほしい!という点を紹介することにしました。ぜひ阪神ファンに限らず、他球団ファンのみなさんにも読んでもらって、彼らの良さをもっと知ってもらえればと思います。
 
 第1回目は「新星虎の韋駄天」近本光司です。

 

 近本光司 外野手 ファン投票選出 初出場

 

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 ルーキーの近本が阪神に欠かせない存在であることを示す、こんなデータがあります。
 
 近本がヒットを2本以上打った日の阪神の勝率、約6割。
 一方で近本がノーヒットに終わった日の阪神の勝率は3割後半。
 
 どうです?彼の打撃の内容が、チームの勝敗に大きく関係しているのです。彼の足が相手にとって脅威であることの、何よりの証明ではないでしょうか。
 彼が打席に立つとき、敵の内野はもちろんのこと、外野にさえ緊張感がただよいます。なぜなら、彼の足は単打を2塁打に、2塁打を3塁打に変えてしまう力があるからです。

 7月3日の対横浜DeNA戦、延長11回に先頭打者として打席を迎えた近本はセンター方向へ鋭い当たりを打ちます。このとき、相手の中堅手がほんのわずかボールの処理に手惑いました。正直、ミスの部類に入らないレベルのものです。しかし、近本は見逃しませんでした。2塁ベースを蹴ったところでさらにスピードを上げ、一気に3塁を陥れたのです!
 そして続く糸原の打席。0死3塁の場面でライトへの鋭いライナー気味のフライが飛ぶのですが、この当たりでも近本は臆することなく本塁へ疾走!勝ち越しのホームを踏み、決勝点となりました。まさに近本の足でもぎ取った1点でした。

 

近本のココに注目!

 足の速い近本ですから、当然内野安打の数も多いです。今年のオールスターも守備の名手が数多く選出されました。ぜひ、彼らの鮮やかな守備と近本の足の対決に注目したいと思います。
 そして、西武森やソフトバンク甲斐といった強肩捕手から盗塁を決められるのか!?これが1番の見所だと思いますね。2戦目はランナーにとってやや不利な土のグラウンド甲子園ですが、本拠地で華麗な盗塁が見られること、期待しています。

 あと、近本は太ももがすごいんです!!あのスピードは強靭な太ももから生まれているのでしょうね・・・

【野球コラム】中日ドラゴンズ・「サウスポー応援」について僕が思うこと

 「別にそういうつもりで言ったわけじゃないのになあ」

 

 人の言葉は機械のように正確じゃないから、ときに自分が思いもしない解釈をされることもある。小さな捉え方の違いから、大きなすれ違いを生むことだってあるだろう。
 じゃあ、そういうときって発言した方と、発言者の望まない解釈をしてしまった方、どちらに責任があるのだろうか。

 僕はやっぱり、言ってしまった方に一定の責任があると思う。100人いたら100通りの解釈があるのはある種当然で仕方ない部分もあるのだが、その事実に甘えることなく、少しでも多くの人に正しく伝わるよう努力する責任が、発言者にはあると思う。
 何が言いたいのかというと、そういうつもりで捉えてほしいわけじゃなかったとしても、受け取る側がそのように受け止めてしまったら、それはそういう風になってしまう、ということだ。

 

 僕はプロ野球の応援が大好きだ。「なんで高校野球じゃなくてプロ野球なの?」と友人に聞かれたら「応援が楽しいから」と答えるくらい、プロ野球の応援に惚れ込んでいる。ファンである阪神タイガースの応援歌に限らず、他球団の応援歌も好きでこっそり歌いに球場に行くくらいだ。だからこそ今回の「サウスポー応援問題」について、自分の意見を発信したいと思った。

 

応援は誰のもの?

 

 僕が応援をするとき常に考えているというか、心に持っているポリシーが1つある。

 

 それは「誰のための応援なのか?」。

 

 応援なんだからチームのために決まっているだろう、そう思うかもしれない。しかし中には自分だけが気持ち良くなるためだけに声を出している人だっている。もはや叱咤激励の域を超えた罵声、選手を馬鹿にしたような野次、果たしてこれらは選手のための応援なのだろうか?
 
 やや話題がそれたが応援とは、選手やチームが最大限の力を発揮できるようにファンが背中を押せる唯一の行為とも言い換えることができるだろう。

 

 選手やチームが精いっぱい頑張れるように中日の応援団は声を張り上げて、太鼓を力一杯叩いていたはず。それなのに「その応援はちょっと・・・」と言われてしまったのだから、そのときの心情はさぞつらかったはずだ。自分たちがよかれと思っていた行為で、選手やチームに迷惑をかけてしまったのだから。そのときの心境をくみ取ったファンたちが今回の騒動に対して反発の声を上げているように思える。

 

 しかし、僕は選手やチームが応援に対して「嫌だ」「変えてほしい」と言ってきたときは、その意見を受け入れる以外の方法はないと思うのだ。なぜなら、応援はチームのためのものだから。たとえ応援している側がそういうつもりじゃないのにと思っていても、受け取る側つまりチームが良く思っていないなら、そこはチーム側の意見が優先されるべきだと思う。

 
 極論に近くなるが、チームの言うことに納得ができないなら応援なんぞやめてしまえばいい。別にあっちは応援してくれと頭を下げているわけではないのだから。プロ野球の応援は、ファンが自分で応援したいと思ってやっている行為だ。そこに対等な関係があると勘違いしてはいけないと思う。

 

「お前」にこめられた意味

 

 ここまで自分の考えを書かせてもらったが、サウスポー応援そのものがなくなってしまうのは反対だ。応援歌の歌詞にある「お前」は選手を下にみた無礼な態度から発せられたものと考えるのは、少し拡大解釈だと思う。


 「応援してあげてやってるんだから選手のことをお前って呼んでもいいだろう」というよりは、「ここで打ってくれるのはお前しかいないんだ頼むぜ!!」といったニュアンスが込められているのではないか。そこには「あなた」や「君」とは違った、言葉としての力強さを感じる(この辺りの微妙な差が生まれるところが日本語の魅力だと思う)。それこそ力強い言葉を使うことで、応援する側もされる側も闘志が奮い立つのではないだろうか。そういった言葉のチョイスの背景を無視して、ただ「お前って言葉はちょっと・・・」と言ったのなら、それはただただ残念なことだと思う。

 

 ただ何度も言ったように、あくまで応援はチームファスト。選手やチームが不快に感じてしまっているのなら、それは受け入れるしかないと思う。このあたり、いち野球ファンとしては己の存在の弱さを痛感せざるをえない。どうか、与田監督やチームの方々が応援団や歌詞に込めた思いを再認識してくれたらいいな、と思うばかりだ。

 

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サークルの後輩たちが食事会を開いてくれた話

  これは持論なのですが、1週間の中で木曜日が1番しんどい日だと思っています。
 月曜日が1番憂鬱だという人もいますが、土日休んだこともあって体力的には元気だと思うんですよ。休息をとった分、体も軽いですし。

 で、金曜日は次の日がお休みだと思うと頑張れる。これはみなさん分かってくれると思います。んで、木曜日は「まだ木曜か・・・今週長いなあ」とふとしたときに考えてしまう日だと思うのです。月火水と過ごしてきて、それなりに疲れもたまりますし、肉体的にも精神的にもしんどい日、それが木曜日なのです。

 

 そんな昨日の木曜日に、サークルの後輩たちが食事会を開いてくれました。しかも昨日は野球もない。こんな日に楽しい行事をセッティングしてくれた後輩、グッジョブ!

 今年の春に大学を卒業するまで、僕は野球観戦サークルなるものに入っていました。各チームのファンの垣根を越えて集まった大学生が各々の話題で盛り上がったり、みんなで1つの試合を見に行ったりする、そんなサークルです。
 そのサークルに入っている後輩たちといっしょにご飯を食べてきました。 

 

 約数ヶ月ぶりの再会となった友達もいるのですが、野球好きが顔を合わせたらする話は1つしかありませんよね。正直なところ、同じタイミングで社会人となった学生時代の友人と会ってする話は仕事とか会社の話に終始してしまうので、好きなことの話が出来る友人は貴重です。みんな僕のことを慕ってくれていたありがたい後輩たちです。ここのサークルでよかったなあ。

 後輩のみんなは僕がタイガースの植田好きなことを知っているので、最近打撃が好調なことや、ホームラン打った話で盛り上がることもできました。

 食事の場は盛り上がって、今年何回球場行ったという話に。僕も社会人の割には行けている方かな~と勝手ながら思っていたのですが、そこは学生には適いませんね。もうすでに30試合行っている友達もいて、思わず「中継ぎ投手やん」ってツッコミを入れたくなりました。

 

 また話は変わるのですが、後輩たちは僕のブログを見てくれているみたいです。卒業するとき確かに「ヒマになったら見てね~」と言った気はしますが、まさか本当に見ているとは・・・いや、見てほしいからいいんですけどね!
 読者の中に僕とお知り合いの人がもしいらしたら、ぜひブログ見てますと伝えていただければ、とびたはめちゃくちゃ喜びますので、どうかよろしくです(謎のオチ)

人生初の……


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 おはようございます。交流戦も残りわずかとなりましたね。しんどかった・・・

 とびた、先日人生初の経験をしました。

 

 腰痛です。


 僕、まだ23歳なのに・・・

 昨日、お休みを利用して整形外科に行ってきました。
 診断の結果、「筋肉の疲労」だそうです。

 座ったままの姿勢でずっといると、お尻やももの筋肉が凝り固まって、それが腰痛の原因となるようです。
 たしかに、常日頃痛いという訳じゃなくて夕方や週の終わりが特に痛かったので、体が疲れていたのですね。肩と同じでお尻も凝るのですね。

 

 痛み止めとシップをもらいました。昨日から服用しています。
 同じ姿勢でいることで生じる筋肉の疲労が原因だと分かったので、下半身を伸ばすストレッチやウォーキングを少しやってみようと思います。

 

 骨や神経に異常がなくて良かった・・・

  ただ、腰痛って自宅でパソコンの前に座る気力を奪いますね。家では楽な姿勢でいたくなる、というかそうしかできなくなる。

  ブログの更新もお休みしてました。文春野球のフレッシュオールスターも応募したかったけどな……
 
 新社会人のみなさん、座って仕事をするときは適度にイスから立って、体をほぐしましょうね。

 てことは、攻撃の度に立ち上がる野球の応援は体を伸ばすという意味では有効だった・・・?

【阪神】6.12 植田プロ入り初HR!!

 出番を求めて腐らずバットを振り続けた男に待ち受けていたのは、思いもよらないサプライズだった。

 

 

 

プロ野球が開幕して2ヶ月以上が経過した。阪神タイガースの植田海は2年連続の開幕1軍をつかみ、今日まで1度も2軍に落ちることなくチームに帯同している。だが、同じく1軍の試合に出続けている選手たちと植田には決定的な違いがある。

 

 スタメン出場が1度もないのだ。

 

 ここまで植田は代走の切り札や内野の守備固めとして、チームになくてはならない存在になりつつある。しかし、その出番はほとんどが試合の終盤だ。しかも、毎試合出られるわけではなく、その出番は厳しい展開や競った場面が多い。それは、植田の走力と守備力をベンチが大いに買っていることを表しているが、裏を返せば打撃はまだまだ課題が多いと判断されているのだろうと想像が付く。

 

 植田がスイッチヒッターになったのはプロになってからだ。プロ入り2年目の春季キャンプで当時監督だった掛布さんに勧められ、両打ちに挑戦した。

 スイッチヒッターは当然ながら右打席と左打席、両方の練習をしないといけない。そもそも感覚が全然違うらしく、あの松井稼頭央はデッドボールの避け方から練習し始めたらしい。スイッチ転向というのは並大抵の努力では成功しないのだ。

 現に同じ阪神の熊谷や江越も同じくスイッチヒッターに挑戦したが、結局やめてしまった。今は横浜でプレーする大和も、1シーズンだけスイッチヒッターになったが、横浜に移籍したシーズンの途中で左打ちを封印している。

 他の選手がスイッチを断念する中、植田だけは両打ちをやめなかった。その努力が認められたのかは分からないが、去年は金本監督の下でまとまった出場機会を与えられた。植田は阪神をわかせた両スラッガーから期待を受けていたというわけだ。

 

 今から1週間前、植田は得意の走塁で勝敗に直結するミスを犯してしまった。試合後、矢野監督は植田をかばうコメントを残したが、植田には悔しさが残ったに違いない。その悔しさをどんな形で晴らしてくれるのか、すこし楽しみにしていた。

 だがまさか、ホームランを打ってくれるとは思わなかった。まるで「去年とは違うんだぞ!」と言わんばかりの打球はグングン伸びていき、ヤフオク!ドームのホームランテラス席を越えていった。

 

 去年、大量点差で内野ゴロを打ってプロ入り初打点を挙げたときの植田はどこかバツが悪そうな苦笑いを浮かべていた。でも今日は違う。自分のバッティングでランナーを返したこと、ボールをしっかり捉えられたことに対する満足感が、その笑顔からにじみ出ているようだった。

 1軍の舞台ではじめてゆっくり1周するダイヤモンド。植田のプロ初ホームランでベンチにも笑顔の花が咲いた。

 

【プロ野球】6.8 神宮観戦記 東都&六大学野球大集合

 

 阪神タイガースは甲子園に戻ったので、昨日は友人らに招かれて神宮球場に行ってきました。雨が心配される天気でしたが、むしろ晴れ間が顔出すくらいの天気で、日差しが強かったです。


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 神宮球場といえば、大学野球の聖地でもあります。僕の通っていた大学野球部は東都大学野球リーグに所属していたので、自分の大学の試合はもちろん、他大学のプロ注目選手を眺めたりしていました。

 

 何の話をしたいのかというと、この日のオリックスのオーダーがなんとも「オツ」なラインナップだったのです。

 

1番:福田周平 明治大学
2番:中川圭太 東洋大学
3番:吉田正尚 青山学院大学
4番:ロメロ
5番:小島脩平 東洋大学
6番:大城滉二 立教大学
7番:小田裕也 東洋大学
8番:若月健矢 高卒出身
9番:山岡泰輔 社会人出身


 なんと日本人選手のうち、バッテリーをのぞく6人が東都もしくは六大学の出身なのです。たしかにこの2つのリーグ出身の選手は多いですが、これはとても珍しい。対してヤクルトは青木(早稲田大学)のみ。

 せっかくなので、ほかの球団も見てみましょうか。6月8日のスタメンに、東都もしくは六大学出身の野手が何人いるか、集計してみました。

巨人     0人
ロッテ    4人 鈴木(東洋大)清田(日本大)中村(早大)菅野(明大)
横浜     1人 神里(中央大)
西武     0人
中日     2人 京田(日大)大島(駒沢大)
楽天     3人 茂木(早大)渡邊佳(明大)小郷(立正大)
阪神     2人 糸原(明大)高山(明大)
日ハム    0人

広島     0人

ソフトバンク 3人 松田(亜細亜大)高田(亜大)高橋礼(専修大

 

 ロッテが少し多いかなって感じですが、それ以外はさほど多くありません。0人のチームも4つあります。

 オリックスのスタメンの中に、東都・六大学出身がいかに多かったか、分かってもらえたかと思います。

 オリックスは社会人野手をドラフトで多く獲得する傾向がずっとありまして、社会人野球で鍛錬を積んだ東都・六大学出身の選手を集めた結果、この日のようなオーダーができたのではないでしょうか。実際、福田・小島・小田の3人は社会人を経由してプロ入りしています。

 

 オリックスのオーダーのうち、実際に神宮球場でプレーしていた姿を見たことがある選手がひとりだけいます。東洋大学からプロ入りしたルーキー・中川です。正直、ものすごく目立つような選手ではなかったので、プロに行くのか確信が持てなかったのですが、ここまで出場のチャンスをもらっているようです。
 彼は僕と同じ1996年生まれでもあるので、頑張ってほしいですね。

 また神宮では明日6月10日から全日本大学野球選手権が行われます。各地方のリーグを勝ち抜いてきた大学がトーナメントで競い合う熱い戦いです。プロ注目の選手も多数出場しますので、始まるのが楽しみです!

 


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余談  信濃町駅前にあるプロント、閉店するらしいです  地味にショック…

 

【阪神】6.6 ZOZOマリン観戦記

 

 おかえりなさい!!


 原口に次いでまたひとり、頼もしい選手が阪神に帰ってきました。

 小野です。この日がシーズン初登板でした。しかも、プロ初の中継ぎで。5回まで投げた先発の高橋遙からバトンを受け取り、2回を無失点に抑えました。
 

中継ぎ要因として昇格


 昨シーズンは先発として7勝をあげ、さらなる飛躍が期待された今年の小野ですが、右肘の状態が思わしくなくここまで2軍調整を続けていました。
 実戦で投げられるようになってからは、2軍で先発の機会を与えられ、少しずつ1軍復帰への道のりを歩んできました。そして待ちわびた1軍昇格の知らせ。

 でも先発として、ではなく中継ぎ要員としての昇格でした。

 

「まあ今年初の昇格だし、最初はそんな重要な場面で投げないよなあ」。

 

 過去2年間で中継ぎをやったことがない小野がリリーフとして呼ばれた。一般論で考えれば「ああ、ロングリリーフかな」と思うでしょう。実際僕もそう思っていました。

 
 ロングリリーフが必要な場面というのは、すでに試合が決していることが多いです。他のピッチャーを使わないで試合を終える役目もあります。
小野もそういう役割を期待されて1軍に呼ばれたと思っていました。

 

 でも矢野監督はそのように考えていませんでした。小野が今年初のマウンドに上がったのは6回、1点リードしている場面。この試合においてとっても大事なシチュエーションで、小野は出てきました。もはやセットアッパーじゃん!

 セットアッパー・小野

 現地にいた僕は驚きました。まさかこの場面で小野が出てくるとは思わなかったから。でもすぐに気づきました。「ベンチは小野の持っている力を信頼している。だからこの重要な場面で起用したんだ」と。


 何度も言いますが、昇格したばかりの元先発投手が1点リードの中盤以降に投げることって、滅多にありません。勝ちパターンのリリーフが固まっているチームならなおさらです。

 そもそも、小野は1軍でリリーフすらやったことありません。1点差のしびれる場面、しかも今シーズン初登板、緊張しないはずがありません。ブルペンでの準備中、おそらくとっても緊張していたであろう小野。そんな彼の前に現れたのは、なんと矢野監督でした。

 

「結果を気にしなくていいからな。全力で投げてこい」

 

 出番が近づくにつれて緊張も高ぶっていたでしょう。そんなときやってきた矢野監督からこんなことを言われたら、がんばるしかないじゃないですか。

 

 「緊張していたのが和らぎました」


 これで肩の荷がおりた小野は6回を3者凡退。7回は一打逆転のピンチを招きましたが、これもしっかり抑えてプロ初のホールドを記録しました。

 1点差という厳しい場面で2イニングも投げてくれた。しかも、今までリリーフをやってこなかった小野が。これはとってもすごいことです。


 選手を信じて送り出す矢野監督と、その信頼に応えたくて一心不乱に腕を振った小野。彼らの強い絆を感じられた試合でした。

 

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▲10回表に決勝打を打った糸井がヒーローでした