それでも僕は書き続ける!!

1996年生まれの阪神ファン。プロ野球や日々の感情を文章に表す楽しみを感じながら気ままに書きます

【阪神】6.6 ZOZOマリン観戦記

 

 おかえりなさい!!


 原口に次いでまたひとり、頼もしい選手が阪神に帰ってきました。

 小野です。この日がシーズン初登板でした。しかも、プロ初の中継ぎで。5回まで投げた先発の高橋遙からバトンを受け取り、2回を無失点に抑えました。
 

中継ぎ要因として昇格


 昨シーズンは先発として7勝をあげ、さらなる飛躍が期待された今年の小野ですが、右肘の状態が思わしくなくここまで2軍調整を続けていました。
 実戦で投げられるようになってからは、2軍で先発の機会を与えられ、少しずつ1軍復帰への道のりを歩んできました。そして待ちわびた1軍昇格の知らせ。

 でも先発として、ではなく中継ぎ要員としての昇格でした。

 

「まあ今年初の昇格だし、最初はそんな重要な場面で投げないよなあ」。

 

 過去2年間で中継ぎをやったことがない小野がリリーフとして呼ばれた。一般論で考えれば「ああ、ロングリリーフかな」と思うでしょう。実際僕もそう思っていました。

 
 ロングリリーフが必要な場面というのは、すでに試合が決していることが多いです。他のピッチャーを使わないで試合を終える役目もあります。
小野もそういう役割を期待されて1軍に呼ばれたと思っていました。

 

 でも矢野監督はそのように考えていませんでした。小野が今年初のマウンドに上がったのは6回、1点リードしている場面。この試合においてとっても大事なシチュエーションで、小野は出てきました。もはやセットアッパーじゃん!

 セットアッパー・小野

 現地にいた僕は驚きました。まさかこの場面で小野が出てくるとは思わなかったから。でもすぐに気づきました。「ベンチは小野の持っている力を信頼している。だからこの重要な場面で起用したんだ」と。


 何度も言いますが、昇格したばかりの元先発投手が1点リードの中盤以降に投げることって、滅多にありません。勝ちパターンのリリーフが固まっているチームならなおさらです。

 そもそも、小野は1軍でリリーフすらやったことありません。1点差のしびれる場面、しかも今シーズン初登板、緊張しないはずがありません。ブルペンでの準備中、おそらくとっても緊張していたであろう小野。そんな彼の前に現れたのは、なんと矢野監督でした。

 

「結果を気にしなくていいからな。全力で投げてこい」

 

 出番が近づくにつれて緊張も高ぶっていたでしょう。そんなときやってきた矢野監督からこんなことを言われたら、がんばるしかないじゃないですか。

 

 「緊張していたのが和らぎました」


 これで肩の荷がおりた小野は6回を3者凡退。7回は一打逆転のピンチを招きましたが、これもしっかり抑えてプロ初のホールドを記録しました。

 1点差という厳しい場面で2イニングも投げてくれた。しかも、今までリリーフをやってこなかった小野が。これはとってもすごいことです。


 選手を信じて送り出す矢野監督と、その信頼に応えたくて一心不乱に腕を振った小野。彼らの強い絆を感じられた試合でした。

 

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▲10回表に決勝打を打った糸井がヒーローでした