【阪神】木浪、プロ初ヒット!
その笑顔が弾けるの瞬間を、ずっとずっと待っていた。グラウンドの一塁上で、彼は両手を突き上げて笑顔を爆発させた。
5点差のビハインド?今はそんなことどうだっていい。打ちたくて打ちたくて仕方なかったプロ初ヒット。
オープン戦の期間で22本もヒットを打った木浪のことだから、ひょっとしたら開幕戦の初打席でいきなりヒット打っちゃうんじゃないかなんて思ってた。いや、それは難しくてもきっとすぐにプロ初ヒットを記録するだろうと期待しかしていなかった。
オープン戦は残酷だ。練習で出来ないことは試合でも出来ないって言うくせに、オープン戦で出来たことがペナントレースで上手くいくとは限らない。
でもオープン戦で調整が許されているのはごく一部の選手だけ。オープン戦で結果を残さないとそもそもシーズンでの競争に参加出来ないのだ。
長いペナントレースだから、プロ野球選手は年間通して多くて180本近いヒットを打つ。
だからこそファンは、そのヒット1本を打つことの難しさ、厳しさをどこか忘れてしまっているかもしれない。
でもそのヒットは選手たちが打ちたくて打ちたくて執念を燃やした結果なんだ。グラウンドで喜ぶ木浪を見てそう思った。
「ヒット1本で喜んじゃって」。ちがう。
打ちたくて打ちたくて、どうしても打ちたかったヒット1本だから喜ぶんだよ。
木浪にヒットが出るまで、ちょーーーーーっとだけ時間がかかった。でもただそれだけのこと。まだ4月の上旬、ペナントレースはこれからだ。塁上でまたあの笑顔を何度も見せてくれるにちがいない。
オープン戦の間だけで22本もヒットが打てた木浪が、あの1本で終わるはずがない。
【おまけ】
この日ショートで出場してた中日の京田は木浪と同じ青森山田高出身のいわば戦友。
木浪が喜んでるときに小さく拍手してくれてたよね。
ありがとう。同じ鳥谷ファンとして、彼の活躍を応援します。