【阪神】3.29 開幕戦の感想
今年もプロ野球の季節がやってきた。監督は矢野さんに変わったけど、選手たちが大きく変わることはない。糸井、福留、梅野・・・お馴染みの選手たちがスタメンに名を連ねる。
でも、スタメンのオーダーにあの男の名前はなかった。
鳥谷は2004年に入団してからずっと開幕戦にスタメン出場してきた。スコアボードを見れば必ず鳥谷がいる。いつ帰っても変わらず迎え入れてくれる実家のような安心感があった。
でもライバルとなる新人の木浪や三塁を守る大山のオープン戦成績を見れば鳥谷がスタメンを勝ち取れる可能性は低かったことは分かっていた。それでもスタメンに鳥谷がいないという事実は、僕の心にポッカリと穴をあけた。
開幕戦、鳥谷の出番は、今までよりずっと遅かった。延長11回に代打で登場する鳥谷。彼が打席に立つときの声援はここ数年でより大きくなっている気がする。
打球が高々と上がってフェンスの上段に当たったとき、心のどこかで「ホームランじゃなくてよかったかも」と思ってしまう自分がいた。
この男にはダイヤモンドをゆっくり回る姿じゃなくて、スピードを緩めず3塁ベースまで一気に駆け抜ける姿の方がかっこいいから。
監督も変わって、新しい選手も増えて、「新たなタイガース誕生!」みたいな空気があるけど、やっぱり阪神タイガースを語る上でこの男は絶対に欠かせない。シーズンは始まったばかりで、彼がショートのポジションに返り咲くのか、それとも代打としてチームの雰囲気を変えてくれるのかは分からない。
それでも、今年の鳥谷はきっと大丈夫だ。そう思わせてくれるには十分すぎる一打だった。
サヨナラ勝ちの歓喜の輪の中で、鳥谷選手を捕まえにいったのは、上本選手でした!#鳥谷敬 #上本博紀 pic.twitter.com/m9SLZA4qw6
— 阪神情報@サンスポ (@sanspo_tigers) March 29, 2019