【阪神】ノーヒットノーランをくらったときこそ、全力でポジってみる
完全復活を確信させる投球だった。中日ドラコンズの大野雄大が史上81人目となるノーヒットノーランを達成。「やってやったぞ」と言わんばかりに感情を爆発させた大野の喜ぶ姿はとってもまぶしかったし、正直今年1年頑張ってきて良かったなあと思ってしまった。
これが阪神戦でなかったらもっと素直に喜べたのだが。
しかし僕は阪神タイガースが病める時も健やかなる時もエラーをした時もポジティブに捉えて前を向こうと神に誓った。それならば、この悔しい敗戦も多いにポジっていこうではないか!!
過去にタイガースが喫してしまったノーヒットノーランといえば、山本昌が記憶に新しい。あれは2006年、今回と同じ9月のことだった。
中日ドラコンズ・大野雄大の前にノーヒットノーランを喫した阪神タイガース。しかしこの敗戦で確信したことがある。
近本光司は赤星憲広のような偉大なバッターに必ずなる、ということだ。
阪神が過去にくらったノーヒットノーランで記憶に新しいのは、これまたドラコンズの左腕・山本昌との対戦である。
この試合、最後のバッターは1番・センターの赤星だった。しかも打球は今回と同じサード方向へ。赤星の打球はサードゴロ、近本はサードライナーだったが、鋭い打球だったことには何の変わりもない。
今年は安打と盗塁を着々と積み重ね、即戦力ルーキーの枠を超えた活躍をしているのは今さら説明するまでもない。しかし僕はこの前の中日戦、ラストバッターとなった近本の姿が赤星とキレイに重なったように見えて仕方がなかった。入団前から何かと赤星の後継者と言われてきた近本だが、この試合で赤星のような偉大なプレーヤーになることが保証されたと言っても過言ではないだろう。
ポジ要素をもう1つ。
阪神はこれから連勝街道間違いなしだということだ。
2006年、中日・山本昌にノーヒットノーランをくらった阪神。だがこの年の阪神はこの試合の後に9連勝を記録していることは知られていない。
ノーヒットノーランで一気に膿を吐き出したのか、はたまた屈辱に燃え奮起したのか、とにかく悪いことのあとには良いことありだ。
あいにく大野雄が先発した翌日の試合も手痛い逆転負けを喫してしまったが、月曜日の巨人戦は自慢のリリーフ陣が最小点差を守りきるタイガースらしい勝ち方ができた。これから上り調子になってくれるはずだ。 たぶん……