お家で球場グルメを楽しめる仕組みの裏に球団ビジネスの工夫が隠されていた
先日、福岡ソフトバンクホークスの公式サイトでこんなニュースが発表されました。
4月23日(木）より年間を通して、フードデリバリーサービスUber Eatsにて、PayPayドーム内で販売するグルメのデリバリーを開始します！軽食やドリンクの他、『高橋礼麺』など人気の選手メニューも、ご家庭やお好きな場所でお楽しみいただけます。
本来でしたら PayPayドーム内でしか味わえない球場グルメメニューを自宅でも楽しめる、そんな試みがスタートしました。プロ野球観戦の楽しみの１つでもある球場グルメ。近年は各球団とも力を入れており、球場ごとに個性的なメニューを堪能することができます。開幕延期中のいま、球場で食べたお気に入りのグルメが恋しくなっている人もいるのではないでしょうか。そんなプロ野球ファンのロスを解消してくれそうな新しいサービスです。球場に行くと試合前からグラウンドから目を離したくないから席も立たない、机のない座席でものを食べるのはちょっと不便…と感じていたファンの人にとっては、スルーしていたメニューに挑戦するいい機会かもしれません。
高橋礼麺おいしそう。
東北楽天ゴールデンイーグルスも選手プロデュースお弁当の配達サービスを実施しています。
ところで、本来球場グルメというのは「球場で食べる特別感」に価値を感じて購入する人が多いと思います。球場グルメはやや割高ですし、「それでも球場でしか食べられないから」という理由で買っているお客さんは多いはずです。僕もそうですし。今はコロナ禍の影響で球場に足を運ぶことができないので、せめて気分だけでも野球場気分を味わってもらおうということなのでしょう。楽天の弁当配達サービスはプロ野球が開幕するまでの限定実施のようです。
ですが、ソフトバンクのUberEatsサービスは公式サイトには「年間通して実施」と書かれています。つまり、シーズン中でスタジアムで試合が行われていようが、球場限定メニューを注文できるということです。これはなかなか画期的ではありますが、先ほど延べました「球場で食べる」特別感を奪いかねない試みであるという見方もできます。
ではなぜ、ソフトバンクは球場グルメの配達サービスを通年実施することになったのでしょうか。そのことについて取材してくれたライターさんがWebメディアに記事を上げてくれました。
「ビジターゲームの時やオフシーズンに、野球をやっていない時にもどう売り上げを作るか、というのは課題でした。これまでスポーツビジネスとして球場が稼働していない時のことは考えられてこなかった」。野球が行われていない時にも、球場内の施設をどう稼働させるか。球団の中でも課題の1つとなっており、それを解決する1つのアイデアが、このデリバリーサービスだった。
なるほど、ビジターゲームって当たり前ですけどお客さんも来ないから当然売り上げも出ませんよね。僕のような野球ファンはビジターの試合でもTV中継を見て野球の試合を楽しむことができちゃいますからさほど気にしてませんでした…でも球団運営だってビジネスなわけですが大事なことですよね。
プロ野球はオフシーズンがあるので年間を通して商売をすることは難しいです。東京ドームや一部の球場はイベント会場やライブステージとして活用されていますが、売店も全てが稼働するわけではありませんし、ましてや球団色の強い商品は売り出すことができません。その時期は儲けを出すことができないわけですね。何もしていない期間は1円にもならないわけで、その期間はできるだけ少ないほうがいい。そんな背景から今回のサービスが誕生したのですね。
個人的にはこのサービス大賛成です。僕は外野スタンドで応援しながら観戦を楽しむスタイルなので、攻撃中は席から立って観戦しています。なので食事は守備の合間を縫ってとっています。それも、デジカメで写真を撮りながらなのであんまりゆっくりできない。おまけに外野席は隣との感覚が狭くて食事をするにはちょっと不便…球場グルメもできれば楽しみたいのですがそんな理由からあまり食べる機会がありませんでした。あと外野席だと球場グルメ売ってないところがある！！これは悲しいです…
でも自宅でなら周りも気にせずゆっくりと味わえます。友人と別々のメニューを頼んでシェアするのも楽しそうです。好きなお酒を持ち寄ってテレビで中継を流せば、気分は野球観戦！
このサービスを実施しているのは現在ソフトバンクだけですが、ぜひとも関東圏のチームでも導入されることを期待しちゃいますね。源田の＃箸とまらん弁当とか食べたいな～。
